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鎮魂の集い

更新日:2023年3月10日


 明日で震災から12年になります。寄磯小では,毎年3月11日に合わせて鎮魂の集いを行っています。
今日は業前に毎月行っている防災の時間を持ち,2時間目に鎮魂の集いを開催し,防災について考える一日になりました。

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 防災の時間では,高学年のお友達が総合的な学習に防災について学び,用務員さんにインタビューした様子を視聴しました。
 本校の用務員さんは震災当時も寄磯小で働いており,震災当日の学校や地域の様子についてお話してくれました。

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 ちょうど支所から帰ってきたところで地震が発生し,車から降りられなかったそうです。その後,津波を目撃したり,体育館に避難してくる方のために毛布を運んだり,津波で流されなかった地域の方々で食料を持ち寄って調理したりしたと答えてくれました。
 みんなで支え合って乗り越えてきたことが伝わりました。

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 2時間目には,鎮魂の集いを行いました。講師はいつもお世話になっている寄磯浜の行政区長さんです。全員で黙とうした後,お話を伺いました。

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 区長さんは当時,津波を警戒してご自分の船を沖に出して待機していました。金華山の方向から壁のように迫ってくる津波を見た時はもうだめかと思ったそうです。また,津波は何度もやってきて,引き波で海水面が下がった時に普段は海面からちょっとしか出ていない岩が,海水がひくことで大きな山のように現れた時の驚きを語ってくださりました。

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 防災の時間も,鎮魂の集いでも子供たちは真剣なまなざしでお話を聞いていました。一晩会場で過ごした時にラジオで聞いた被害の様子,夜が明けて浜に戻った時の驚き,会場を埋め尽くす流れだ出た漂流物…。実際に体験した方のお話は心に迫ります。

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 区長さんは,「次に地震が来たときは船を沖に出そうとは思わない。とにかく高いところへ逃げる。」と語り,子供たちに何度も,高いところへ逃げることを話して下さりました。用務員さんも,区長さんも「命があればなんとかなる。高いところに逃げることが大切。」とおっしゃっており,震災を生き延びた方たちの言葉には心に刺さる説得力がありました。子供たちの心にもしっかり残ったことと思います。いいお話を聞かせていただきありがとうございました。
 明日は「みやぎ鎮魂の日」,東日本大震災から12年になります。