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トップページ > 校長室から > H29 > 9月6日(水曜日) ヒガンバナー朝会にてー
昔は、田んぼのあぜ道や川沿いの土手によく植えられていました。今、私は「植えられていました」と言いましたが、わざわざ、植える理由があったということです。
理由は2つあります。
1つは、ねずみやもぐらを退治するためです。ねずみやモグラが土に穴を掘ると、あぜ道や土手がくずれてしまって、穴から水が漏れてしまいます。でも、ヒガンバナを植えておくと、これを防ぐことができます。実は、ねずみやもぐらはヒガンバナの球根が大好きで、植えてある場所に近づいてきて、食べてしまいます。ところが、ヒナンバナには強い毒があって、ねずみやもぐらは穴を開ける前に球根を食べて死んでしまいます。
こんなにきれいな花なのに、毒があるんですね。
理由の2つめです。ヒガンバナは、毒があってこわいだけかというと、そうではないのです。ヒガンバナの球根には、ごはんにもふくまれている「でんぷん」というものが含まれていて、すりつぶして、十分に水にさらすと、毒が抜けて、食べられる、という特徴もあります。
昔は、お米のとれない年には、「飢饉」といって、食べるものがなくて、たくさんの人が亡くなりました。そんなときに、このヒガンバナを食べたそうです。「飢饉」に備えてヒガンバナを植えたのですね。 この2つの理由を聞いて、みなさんはどう思いましたか?私は、昔の人の知恵はすごいな、と思いました。この話以外にも、昔の人の知恵が、今でも役に立っていることがたくさんあります。秋は、読書の秋、とも言われます。たくさん本を読んで、いろいろなことを知ってほしいと思います。
お話を終わります。