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毛利コレクション特集展「暮らしの道具❝下手物❞-杉山寿栄男が描いた毛利コレクションー」開催

毛利コレクションと暮らしの道具

多種多様な資料によって構成され、その数は10万点を超えるといわれる「毛利コレクション」。
コレクションを形成した毛利総七郎(1888年生まれ、1975年逝去)は、切手やマッチラベルをはじめ、灯火具、根付、煙草入、矢立など、
日常生活で用いられる道具を熱心に収集しており、この「庶民生活資料」がコレクションの性格を特徴づけています。

石巻市博物館では、明治末から昭和戦前期にかけて毛利総七郎や友人の遠藤源七(1890年生まれ、1963年逝去)に送られた手紙を読み解き、
考古資料群やアイヌ資料群の形成過程を明らかにするなかで、図案家かつ資料収集家であった杉山寿栄男(1885年生まれ、1946年逝去)の重要性に注目してきました。
杉山は、商業デザインを生業とする傍ら、原始工芸やアイヌ工芸に関する著作を多数執筆した人物です。
毛利コレクションには杉山から毛利・遠藤に送られた手紙のほか、杉山が描いたコレクションの絵など、杉山寿栄男に関する資料が残されている点も特筆されます。

 今回の特集展では、杉山寿栄男が描いた毛利コレクションに焦点を当て、杉山が毛利に宛てた手紙を読み解きながら、彼らが暮らしの道具に向けたまなざしや関心を紹介します。


 毛利コレクション特集展チラシ  チラシ裏面

開催概要

  1. 開催場所 石巻市博物館 常設展示室 毛利コレクション展示室
  2. 開催期間 令和7年11月15日(土曜日)から令和8年3月8日(日曜日) 休館日 月曜日(祝日の場合は翌日休館)

  3. 観覧料金 一般300円 高校生200円 小中学生100円
      • 20名以上の団体は2割引。
      • 市内在住の小・中学生は、土日・祝日及び夏休み期間にゆうゆうパスポート利用で無料。
      • 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料。1級または2級の場合は介助者1名も無料。

特集展のポイント

その1 ❝下手物  げてもの❞を収集する

1926年、柳宗悦らが進めた民藝運動では、俗に「下手物 げてもの」や「雑器 ぞうき」と呼ばれていた暮らしの道具を、「民衆が日々用いる工藝品」と捉え、「民藝 みんげい」と呼称することを提唱しました。
「下」とは「並」の意、「手」は「質」や「類」の意です。

精巧につくられた高価なモノが「上手物 じょうてもの」と呼ばれるのに対し、下手物は民衆が普段使いする安価なモノで、日常生活とは切り離せない存在です。
毛利や杉山は、この民藝運動とは異なり、独自の視点から下手物を収集しました。彼らの手紙を読み解くことで、その関心の所在を窺います。

その2 初公開!杉山寿栄男が描いた「東北の玩具」

令和5年度に遠藤源七の御子孫から寄贈を受けた、考古資料や考古学関係の雑誌・抜刷、書簡等を中心とする「遠藤源七旧蔵資料」。
この中には、杉山が東北地方の郷土玩具を描いた屏風があります。
今回の特集展では、描かれた郷土玩具とともに本資料をお披露目いたします。

 杉山寿栄男が描いた「東北の玩具」

関連企画

博物館講座「❝下手物❞蒐集とその関心 毛利総七郎宛杉山寿栄男書簡を読む」

日時:令和8年1月17日(土曜日)13時30分から15時まで
場所:マルホンまきあーとテラス 大研修室(定員80人)
講師:泉田邦彦(石巻市博物館学芸員)
備考:参加無料、予約不要

展示風景

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