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アスベスト(石綿)に関するQ&A 

 1.健康に関すること(Q1〜Q7)
 2.建築物への使用に関すること(Q8〜Q12)
 3.石巻市の施設に関すること(Q13〜Q14)
 4.建築物の解体に関すること(Q15〜Q19)
 5.分析、基準等に関すること(Q20〜Q22)



1.健康に関すること
Q1アスベストとは?
A1 アスベストは、石綿ともいい、天然に産出する繊維状鉱物の総称です。不燃性、耐摩耗性などに優れているため、耐火や防音の目的で梁や天井に吹き付けたり、スレート材、ブレーキライニングなどに使われています。しかし、その繊維が極めて細いため、飛散すると人が吸入してしまうおそれがあります。

Q2アスベストはなぜ健康被害をもたらすのですか?
A2 アスベストの繊維が束になって目に見える状態では特に問題が生じることはないと言われており、浮遊しない状態で固まっているものや、浮遊しないような措置がとられている場合は、直ちに心配はありません。しかし、アスベストが空気中に浮遊した状態にあると、呼吸とともに吸い込んでしまうことになり、肺胞に沈着し、長期間を経て健康障害を起こしていることが問題になっています。従って、アスベストは、そこにあること自体が直ちに問題なのではなく、飛び散ること、吸い込むことが問題となるため、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで予防や飛散防止等が図られています

Q3アスベストが原因で発症する病気にはどのようなものがありますか?
A3 アスベストを吸うことにより発生する疾病としては次のものがあります。労働基準監督署の認定を受け、業務上疾病とされると、労災保険で治療できます。

(1) 石綿(アスベスト)肺
肺が繊維化してしまう肺繊維症(じん肺)という病気の一つです。肺の繊維化を起こすものとしてはアスベストのほか、粉じん、薬品等多くの原因があげられますが、アスベストのばく露によっておきた肺繊維症を特に石綿(アスベスト)肺とよんで区別しています。職業上アスベスト粉塵を10年以上吸入した労働者に起こるといわれており、潜伏期間は15〜20年といわれています。アスベストばく露をやめたあとでも進行することもあります。治療法は知られていません。

(2) 肺がん
アスベストが肺がんを起こすメカニズムはまだ十分に解明されていませんが、肺細胞に取り込まれた石綿繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされています。また、喫煙と深い関係にあることも知られています。アスベストばく露から肺がん発症までに15〜40年の潜伏期間があり、ばく露量が多いほど肺がんの発生が多いことが知られています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。

(3) 悪性中皮腫(あくせいちゅうひしゅ)
肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。(発病後の進行が早く、経過が思わしくない疾患です。)若い時期にアスベストを吸い込んだ人のほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20〜50年(およそ40年に発症のピークがあります)といわれています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。

(4) 良性石綿胸膜炎
胸膜腔内に胸水が溜まりますが、半数近くは自覚症状が無く、症状がある場合はせき、呼吸困難の頻度が高いといわれています。

Q4アスベストを吸い込んだのではと不安ですが、どこで診察を受けるとよいですか?
A4 内科(呼吸器科)に相談して下さい。
(大量のアスベストを吸い込んだ可能性のある方はQ5をご参照下さい。)

Q5以前アスベストを吸い込んでいた可能性がある場合、どこで検査するとよいですか?
A5 業務などで大量のアスベストを吸い込んだ可能性のある方や、呼吸困難や咳、胸痛などの症状がある方、その他、特にご心配な方は東北労災病院に相談されることをお勧めします。
なお、喫煙は発がんのリスクを高くします。

Q6アスベストが原因で発症する疾患に特有の症状はありますか?
A6 発病しさらにある程度進行するまでは無症状のことが多いといわれています。
(Q3をご参照ください。)

Q7健康被害の認定と補償をうけることは可能ですか?
A7 業務上(仕事中に)、アスベスト粉じんを吸入し、それが原因で石綿疾病にかかったり、亡くなられた場合に、労災として労働基準監督署に申請し、業務上と認定された場合は、労災補償給付を受けることができます。
アスベスト又はアスベスト関連製品を取り扱う事業所等に従事していた可能性について、思い当たる場合には、勤務先並びに労働基準監督署までご相談ください。



2.建築物への使用に関すること
Q8アスベストは、一般の戸建て住宅の屋根、外壁、内装の建築材料にも含まれていることがあると聞いたので心配です。
A8 一般の戸建て住宅には、最も注意が必要な吹付けアスベストが使用されていることはあまり考えられません。一般の戸建て住宅に「屋根用スレート」「石綿セメント系の外壁材又は内装材」「ビニール床タイル」等のアスベストを含んだアスベスト成形板が使われることがありますが、目で見ただけで判断することは困難です。(社)日本石綿協会では、これらの建築材料リストを公表していますが、現在再調査中とのことです。

ただし、アスベスト成形板は、一般的にセメントで固められた板状の建築材料であることから、通常ではその状態が安定しており、アスベストが飛散する可能性は低いと考えられます。しかし、建築物を解体したり、アスベスト成形板を切断したりする場合は注意が必要です。あらかじめ調査の上、関係法令の安全基準等に基づき対策を講じて行わなければなりません。

Q9吹付けアスベストと間違いやすいもの、似たものがありますか?
A9 吹付けアスベストと混同しやすい建築材料には、次のようなものがあります。いずれも、発がん性は認められていません。

(1) ロックウール
岩綿ともいいます。玄武岩その他の天然鉱物などを高温で溶融したものや高炉の溶融スラグを繊維状にした人造鉱物繊維です。吹付けアスベストの代替として使われています。アスベストを含む製品も使われていた時期もありますので、注意が必要です。
(2) グラスウール
ガラスを溶融して繊維状にしたものです。断熱材として天井裏や壁の中に敷かれています
(3) セルローズファイバー
木質繊維です。綿状にして天井裏や壁の中に吹き込んだり、吹き付けたりしています。

Q10アスベストが吹き付けられているのかを調べるには、どうしたらよいですか。石巻市で調査していただけませんか。
A10 ほとんどの場合、吹付けアスベストなのか吹付けロックウールなのか見ただけで判断することは困難です。また、市では調査を行っておりません。

まず、建築物の設計図面で調べてみてください。設計図面がない場合は、建築に携わった設計者や工事施工業者等に使用の有無を問い合わせてみるなどの対応が考えられます。また、県内にある下記の専門調査機関にサンプリング調査を依頼する方法もあります。

東北緑化環境保全(株) TEL 022-263-0607
エヌエス環境(株) TEL 022-238-4561
東(ひがし)スリーエス(株) TEL 022-743-3796

※参考
次の情報をもとに、建築物の建築時期と照らし合わせることで、アスベスト含有吹付け材が使われているかどうかを推察することができます。ただし、あくまでも目安ですから正確には専門の調査機関にサンプリング調査を依頼することが必要でしょう(ここでは、アスベストのことを石綿と表記しています。)。

吹付けアスベスト製品の製造時期について
(財)先端建設技術センター発行「建設リサイクル法に関する事務処理の手引き」より

(1)石綿吹付けの製品製造時期は、1975年以前(昭和50年以前)
(2)石綿含有ロックウール吹付け(半湿式)の製品製造時期は、1980年頃以前(昭和55年頃以前)
(3)石綿含有ロックウール吹付け(湿式)の製品製造時期は、1988年頃以前(昭和63年頃以前)
(4)石綿含有バーミキュライト吹付けの製品製造時期は、1975年頃以前(昭和50年頃以前)
(5)石綿含有パーライト吹付け製品製造時期は、1975年頃以前(昭和50年頃以前)
(6)石綿含有断熱材(保湿材)の製品製造時期は、1988年頃以前(昭和63年頃以前)

Q11吹付けアスベストが見つかったら、どうしたらよいですか。すぐ除去しなければならないですか。
A11 「吹付けアスベスト」が有るというだけで、直ちに除去を義務づける法律は今のところありません。

ただし、「石綿障害予防規則」(2005.7.1施行)では、「事業者は、その労働者を就業させる建築物に吹き付けられた石綿等が損傷、劣化等によりその粉じんを発散させ、労働者がその粉じんにばく露するおそれがあるときは、当該石綿等の除去、封じ込め、囲い込み等の措置を講じなければならない」と規定しています。

ですから、飛散するおそれがある場合は、早急に次のいずれかの措置を講じることが必要です。また、その状態がしっかりしていて飛散する恐れがない場合でも早めに除去や飛散防止措置を講ずることが望まれます。

(1)除去
吹付けアスベストをすべて除去し、ほかの建築材料に代える
(2)封じ込め
吹き付けアスベストの表面又はその内部まで固化剤を吹き付けるなどしてアスベストの飛散を防止する
(3)囲い込み
アスベストが吹き付けられている壁、天井などの部分をほかの建築材料で包み覆い隠し、部屋の中にアスベストが飛散しないようにする

吹付けアスベストを建築基準法に基づく耐火被覆として使用していた場合には、除去することで建築物の耐火性能が失われることになりますから、ほかの建築材料に代える場合には設計者や工事施工業者等にご相談ください。

Q12「吹付けアスベスト」を除去する費用はどれくらいかかりますか、参考までに石巻市市発注工事の場合でいいから教えてほしい。
A12 規模により異なりますが、おおよそ20,000〜25,000円/m2程度です。



3.石巻市の施設に関すること
Q13市の公共施設の「アスベスト」対策はどうなっていますか?
A13 本市では、本年8月に設計図面等からアスベストが使用されていると見られる29施設について実態調査を実施したところ、6施設で対策が必要なことが判明しました。その内、2施設については、すでに除去工事を完了しておりますが、残りの4施設についても早急に除去工事を実施いたします。

Q14市の施設に使用されている「アスベスト成形板」についての対策はどうですか?
A14 「アスベスト成形板」については、通常ではその状態が安定しており、アスベストが飛散する恐れがなく心配はいらないものと考えています。しかし、破損や劣化等により、粉じんを発散させているような状態にあるものは、除去、補修等の対策を講じます。

良好な状態を保っている場合でも、解体工事や改修工事の際は関係法令に従い適切に処理します。



4.建築物の解体に関すること
Q15建築物の解体を考えていますが、アスベストに関する注意点は?
A15 建築物の解体工事に関しては、あらかじめアスベストを使用した建築材料が使われているかどうかを調査した上で、関係法令の安全基準等に基づき安全作業の計画をたてて実施しなければなりません。また、一定のものについては、解体工事の前に届出を必要とするものがありますので解体業者や関係官庁等に相談してください。

※参考
(1) 労働安全衛生法(石綿障害予防規則)に基づく届出<労働基準監督署
吹付けアスベストを除去する場合又は吹付けアスベストを使用している建築物を解体する場合(面積規模等にかかわらず)
(2) 大気汚染防止法に基づく届出<石巻保健所>
解体する建築物が耐火・準耐火建築物で、その規模が500m2以上のもの、かつ吹付けアスベストの使用面積が50m2以上のもの
(3) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく管理責任者の選任<石巻保健所>
飛散性アスベスト廃棄物等を排出する場合、特別管理産業廃棄物管理責任者を選任、報告

Q16吹付けアスベストの除去にあたり、飛散しないようにどのような措置をしていますか?
A16 除去する部屋の床、壁をプラスチックシートで覆い、高性能フィルターを備えた集じん・排気装置で外気圧より低く保ち、室外へのアスベストの飛散を防いでいます。また、除去作業に当たっては、吹付けアスベストに薬液をスプレーして湿潤化して、粉じんの発生を抑えています。

Q17除去した吹付けアスベストは、どのように処分されているのですか?
A17 特別管理産業廃棄物に指定されており、取扱いの基準が定められています。処分する場合は、二重に梱包され、管理型又は遮断型最終処分場の一定の場所に、分散しないように埋立処分されています。溶融する方法もありますが、市内では、行なわれていないようです。

Q18アスベストを含有する成形板(建築材料)の廃棄は、どうしたらよいですか?
A18 非飛散性ですので、産業廃棄物のがれき類として処分できます。しかし、扱い方によっては、危険性もありますので、環境省の技術指針(PDF)を参考にしてください。

Q19隣地で建物の解体が行われますが、問題があったら、どこに相談したらよいですか?
A19 騒音、粉じんについては、市役所の環境対策課へ
工事の安全施工については、市役所の建築指導課



5.分析、基準等に関すること
Q20アスベストの分析機関を教えてほしい。
A20 A10を参照してください。
宮城県ホームページ(環境対策課のページ)にも紹介されています。
他の機関については、(社)日本作業環境測定協会のホームページで調べることができます。

Q21大気中のアスベストの基準はありますか?
A21 環境基準は、ありません。大気汚染防止法では、アスベストを取扱う工場の敷地境界での規制基準は、1リットル中10本です。