第15回にっこり写真コンクール選考結果
更新日:2024年3月18日
令和5年11月1日から12月27日まで募集しました石巻市北上町の写真について、多数のご応募ありがとうございました。
選考の結果、カメラプリント部門は142点の応募の中から最優秀賞(石巻市長賞)1点、優秀賞1点、特別賞1点、太平洋写真学校賞5点、OM SYSTEM賞1点、入選3点、佳作5点、計17作品の入賞が決まりました。
インスタグラム部門は123点の応募の中からグランプリ1点、準グランプリ1点、入選2点、計4作品の入賞が決まりました。
入賞作品と選考委員講評を以下のとおり紹介いたします。
なお、入賞作品は北上総合支所(石巻市北上町十三浜字小田93-4)等に展示しますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
カメラプリント部門
最優秀賞(石巻市長賞)
「月誕生の刻(つきたんじょうのこく)」 津田 静枝 月の撮影は太陽と違って周期が一定でないため非常に難しく、良い状況を捉えることが非常に困難です。本作品は非常に数少ない決定的瞬間を撮影しています。月齢、時刻、上昇状況を的確に把握して、月の位置・空、海の色、画面構成、露出など全てが整った、奇跡的な素晴らしい作品です。 |
優秀賞
「鬼哭啾啾(きこくしゅうしゅう)」 吾孫 彩日 逆光のヨシ原の舞台で舞う、舞手の艶やかな姿を的確なライティングで印象的に写しとめています。胴取り(太鼓、笛)の動作、目線の動きも見逃さないシャッターチャンスも的確です。画面一杯に構成したフレーミングは迫力がありますが、やや堅苦しい面もありますので、もう少し広げると余裕が出て動きが生きるでしょう。 |
特別賞
「和睦の陽(わぼくのひ)」 荒谷 拓実 神割崎は領地争いの仲介に入った神が岩を二つに割って収めたとの伝説があります。朝日を神に見立てた題名の「和睦の陽」は波を被った荒々しい陽ではなく優しい神の日の出を連想させます。スローシャッターで流した、色温度の高い水面の青色の効果とともに作者の意図が伝わってくる秀作です。 |
太平洋写真学校賞 5点
「次次と」 松田 理惠子 四段の波の不思議な情景です。荒波の迫力ではなく各層の静かな中に変化とリズム感のある波の動感が印象的です。八景島と雲を効果的に取り入れて、横一線の波に重量感を出した構成と、比較的フラットな諧調に仕上げたグラデーションも効果的です。 |
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「傑作を狙って」 阿部 和之 ヨシ原に特設ステージが設けられた太平洋写真学校の神楽撮影風景を淡淡と撮影しています。逆光線に光るヨシ原で演じる神楽の舞台に神経を集中して、真剣にシャッターチャンスを狙うカメラマンの緊張感が描写されています。 |
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「黄金の輝き(こがねのかがやき)」 下村 良雄 夕日に染まるヨシ原の情景を見事に描写しています。輝くヨシの穂の陰影が深味を出して、ポイントの陽光と上下三角のシルエットが画面を引き締めることで安定感を出した手腕は見事です。 |
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「在りし日の夢」 原田 美智子 追分温泉にあるクラシックカーは、ファンには魅力的な存在です。高い色温度を活用した青色により、クラシックカーの表現効果を高めた傑作です。 |
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「日和(ひより)」 大友 悦男 朝日を中心に追波湾を俯瞰して、八景島をポイントに広さを強調しています。下方のシルエットの部分が画面を引き締めて安定感を出した構成が成功しています。空の部分を少しカットしてワイド画面にすると赤い映り込みが映えるでしょう。 |
OM SYSTEM賞
「おだやかな朝」 阿部 健司 朝日を左に寄せて、雲の流れと渚で三角形を構成したフレーミングは静かな中で、動きを高める効果が出ています。人の大きさが、太陽とのバランスで賛否の分かれるところとなるでしょう。 |
入選 3点
「光る海」 板橋 毅 輝く光に八景島を配して、ポイントとした構成が光ります。下方のシルエットの陸地と島の右側を少しカットすると強さが出ます。 |
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「幻影」 岩城 剛 北上川の朝日に浮かぶ幻想的な「気嵐」と、逆光に輝くヨシの組み合わせが、寒さに向かう川面の表情をよく描写しています。水面の様子と上部の輝きが効果的です。 |
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「粛として」 星 朝子 柔らかい光で、冬のヨシ原の情景を優しく描写しています。中央のヨシと遠景のヨシ原のバランスがよく、淡い水面が綺麗に描かれています。 |
佳作 5点
「冬の夕暮」 大友 紀夫 夕日に輝くヨシ原のコントラストを上げて強調しています。効果はありますが、少しマイナス(-)し過ぎの感がありますので、もう少し明るくして情景を描写するとよいでしょう。 |
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「光る渚」 小住 正吾 夕日の輝く水面と渚の変化のある形状により、流れのある画面に仕上げています。下の狭くなった部分をカットすると雄大な画面になります。 |
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「朝霧の彩り」 清原 一彦 朝焼の霧に浮かぶ八景島を見事に描写しています。真ん中に鎮座する八景島の主役だけでは単調になりますので、左下の陸地をもう少し大きく取り入れると立体感が出るでしょう。 |
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「オレンジロード」 池田 紀美江 八景島に昇る朝日から伸びる、リズミカルな水面の反射が旋律となって音が聞こえてくるようです。横切る波の下で、カットするとバランスがさらによくなります。 |
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「初夏の三兄弟」 横山 恵美 新緑の中に佇むクラシックカーのある風景は郷愁を感じます。順光線で撮影のため画面が平面になったのが残念です。斜光線で撮影すると立体感が強調されます。 |
インスタグラム部門
グランプリ
投稿者 go.429 夕日に輝くヨシ原、船が浮ぶ小川のグラデーションの流れが動感を出しています。さらに太陽による奥行きと遠近感を効果的に描写して、適正な露出設定により素晴らしい作品に仕上がっています。 |
準グランプリ
投稿者 s.t.rawberry_moon 橋を大胆に取り入れて、整然と並ぶ漁船と遠景の島により小室地区にある漁港の特徴を表現しています。縦構図として星を取り込んだ構成は抜群です。難しい夜間の露出もカメラの特徴を生かして成功しています。 |
入選 2点
投稿者 life_journey365days 逆光線を上手に活かして、モノトーン調での撮影により、神秘的に表現されています。幻想的な雲模様、足元のスポットライト、横に流れるゴーストと舞台装置、演技者の良いポーズを上手に活用した傑作です。 |
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投稿者 bun_photos 水面反射と流れる雲模様が画面に動感を出しています。手前のヨシのシルエットは山の黒色とのバランス、山と川を隔てる水面の一条の光、これらが一体となり静かな情景が描写されています。 |
その他の問い合わせ先
にっこり写真セミナー実行委員会 事務局
石巻市北上総合支所 地域振興課 0225-67-2114