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震災復興ビジョン懇談会2

更新日:2013年03月08日

石巻市震災復興ビジョン有識者懇談会

 日時:第2回 平成23年5月22日 日曜日 14時より
 会場:石巻市役所 庁議室
 趣旨:未曾有の被害からの復旧・復興に向け、各界有識者の方々から、復興に向けたビジョンや提言をいただき、安全で住みやすいまちづくりをめざす「復興基本計画」を策定するもの。

 有識者 (順不同)

  • 仙台大学 高成田享教授
  • 宮城大学看護学部 高橋和子准教授
  • 東北工業大学生活デザイン学部 志田正男教授
  • 日本ユニセフ協会 国井修東日本大震災支援対策委員会フィールドマネージャー
  • 東北大学大学院都市建築学研究科 小野田泰明教授

 

  1. 担当者からの説明
    (復興対策室/星室長)
    東日本大震災における石巻の最新の被害概況及び石巻の都市基盤整備復興について別紙資料により説明

  2. 要旨(要点記録のため、後日修正される場合があります。)

(志田委員)

  • 土地利用と計画手法については、盛り土、高台案の考え方を基本にそれぞれの地域の特性を考慮しながら進めていくとよい。
  • 漁集落の居住地について、平坦部分が広い地域は何重にも津波対策をし、山間部の地域には高台へ居住地域を計画するなどの手法がある。
  • 地域住民間では、戻りたい意見と離れたい意見が混在しているので意見の集約整理が必要である。
  • 街区、住宅地の計画手法として避難ビルの活用がある。避難ビルや通路は、日常も活用出来るものとし、常に慣れ親しんでもらうとよい。
    (注)他国の避難ビル例:マルセイユ(1950年)
  • 津波被害を風化させないまちづくりとして都市再生時に記録を埋め込み記憶の場を設けることも大切だと思う。
    (注)例:津波到達ライン表示をするなど。
  • 住宅地及び近隣住居のあり方について、従来は主に小学校を中心(概ね500メートル圏内)に街が発展してきたが、今後は高齢者施設等の福祉施設を中心に発展すべきではないか。
    (注)コミュニティーの形成、発展及び維持を目的。
  • 市営住宅についてコレクティブハウジングによる共存共生を図るなどの工夫も必要。
  • 協働システムの構築を期待した住民参加型のまちづくりが必要。時間を要しナイーブな部分だが怠れない。

 

(高橋委員)

  • 現在の石巻市(被災地)における保健福祉の進む方向は、まず市民(被災者)の健康状態を把握すること。
    (注)日々の健康状態の把握をし、各レベルで分類(生命・生活・人生)し、環境因子・個人因子で分類。
  • 震災が人々に及ぼしている影響として地震、津波被害という自然災害がもたらす環境の変化がある。人々は今を生きるのに精一杯である。
  • 長期にわたる避難所生活のため高齢者の身体機能低下、持病の悪化など慢性疾患等の持病へのケアが必要。
  • 災害復旧作業時等の粉塵による健康被害及び衛生状態の悪化による精神的ストレスなどが懸念される。
  • 避難所内の介護ストレスも発生する可能性がある。家族介護が出来ないということは精神的、肉体的ストレスを生む。
  • 保健福祉分野で目指すべき復興とは生命、生活、人生の質の向上であり、より良く生きるための社会の再構築が必要。
  • 復興において考慮すべきことは10年後の社会環境(人口減少、少子高齢化社会)を見据え、発展及び維持し続けられる地域社会の構築。
  • 愛着のある地域で人が社会とつながり、安全で健康的な社会を目指すことが復興の方向性にとりいれられるとよい。

 

(高成田委員)

  • 復興構想を全体で考えている。役所主体から住民主体へと移行し攻めの復興をすべき。
  • デメリットも考慮しながら水没地区の共有化、国有化、公社等の設立を検討してはいかがか。
  • 農地、住宅地の等価交換など、地域全体で土地の利用方法を検討する必要がある。
  • 沿岸地域の盛り土の必要性について、多額の費用がかかる。よって具体的に盛り土の必要性及び有効活用方法を定めたうえ国等に要望すべき。今回震災は避難所生活が長期化し、教育施設等も長期にわたり占有した。今後の復興計画の中で避難施設を適切に点在させる事が社会的な絆の育成に深く関わってくる。
  • 震災の記憶として、各市民の九死に一生を得た人々の経験や意見を記録し、後世に伝える義務がある。
  • 短期、中長期の計画や予算措置等が見えない中、被災者はどの方向で進めばよいのかわからず不安にかき立てられるので、場合によっては短期的なものは予算措置を待たずに行ってしまう決断も必要ではないか。
  • 瓦礫の処理について、瓦礫を利用する方法を検討してはいかがか。
    (注)例:公的資金にてバイオマス工場を設立し、暖房用ペレットなどを生産する等(瓦礫の地産地消)
  • 復旧、復興は、急務かつなるべく目に見える形で、日々前進しているのがわかるように進めることが必要である。

 

(国井委員)

  • 避難所における食事は栄養に偏りがあり、食事量的には充足してきたが栄養のバランスがとれていない。栄養摂取の現状分析をもとに、計画的な弁当配布、炊き出しなどが急がれる。衛生問題も懸念されるため定期な清掃、手洗いなどが必要。
  • 被災者の孤立を防止し、地域の絆を深めるための策を講じる必要がある。要介護者・要支援者の身体機能の維持及び向上のための継続的な支援も必要。
  • 子供の遊ぶスペースの確保は、子供とお母さんと高齢者とのふれあいの場を創出するためにも必要。仮設住宅のサポートセンターなどでの子育て支援も重要。
  • 仮設住宅は、次の街づくりのための基礎にもなるので、住民参加型で相互扶助、自立支援ができる環境づくりを目指す。
  • まちづくりは「夢づくり」「人づくり」「絆づくり」がキーワード
  • 復旧ではなく復興、震災以前よりも人々が住みやすいと思える街づくりを住民主体で考える事が重要。具体的なイメージづくりをしたら、それを戦略に落としていく。どうすれば、そのイメージに近づくのか、具体的なアクションプランを作成すべきである。
  • この際、有識者、NPOなど様々な人々を巻き込むべき。中でも、次世代を担う若者(中高生)や子どもの意見を積極的に取り入れるとよい。街づくりは行政がやるもの、ではなく、住民主体で様々な知見を取り入れ、行政がうまくそれを促し取りまとめるといい。
  • 人々が健康に過ごせる、また病気になっても医療や介護を受けやすい地域医療の体制を確立を図るべき。
  • 浸水域をどのように活用し、居住域をどのように計画するか、など議論すべきことが多いが、特に浸水域では洪水の多いバングラデシュなどで建てられている多目的シェルターを参考にするとよい。日常的に多目的に使用しながら避難所ともなる高層ビルである。
  • 大災害を経験し、苦難を乗り越えた地元の若者は将来の宝。世界が支援を要請しているなか、国内外での彼らの育成を促進できるチャンスである。その彼らを街づくりにも積極的に参加させ、自分たちが住みたい街づくりを具現させてあげるのが、また行政の役割である。

 

(石巻市長)

  • 避難地域をどの範囲で線引きすればよいか。特に市の中心部(市街地)における線引きが難しい。

 

(志田委員)

  • まずは、被害の状況を把握したうえで強引かつ早めに線引きし、問題点を洗い出しながら検討を重ねていく方法もあると思う。

 

(石巻市長)

  • 中心地域や北上川の南の地域の住民は今も住み続けている中で、どのような形でまちづくりをしていけばよいか。住民を仮に移住させる事は、時間も費用もかかる。

 

(志田委員)

  • やはり、仮の線引きを早めに行い市民を含め議論することが良いと思う。

 

(石巻市長)

  • 従来、海沿いや川沿い等の水辺に暮らしていた住民にとっては、目の前に高い堤防が築く事に抵抗があるのではないか。それでも避難上必要ならば強引に構築しても良いものなのか。

 

(高成田委員)

  • 高い堤防よりは、公園等で平面的かつ距離的に退いて津波対策をしてはどうか。

 

(志田委員)

  • 確かに、距離的には離れるが、視覚などで、つながっていれば幾分良いのではないか。単に線引きし、移住させるのではなく、何らかの形で慣れ親しんで来たものとつながりを感じるような事も考慮してはどうか。

 

(高成田委員)

  • 今回の震災復興計画は、阪神淡路大震災に比べて遅く感じる。それは震災規模が大きいため、何を先行して行うべきか、予算はどうかなど不確定要素が多すぎる。被害が深刻でそれが広範囲に及んでいるため、正確な情報が入りにくく、また交錯している状態。

 

(石巻市長)

  • 今盛んに国や県で検討会議を行っているが、市としてはどのようなスタンスで意見を述べるべきか。

 

(高成田委員)

  • 当然、市主体で検討を進めるべきであり、おそらくそれに対し異論等は無いと思う。

 

(小野田委員)

  • 宮城県は国のイニシアチブの方が強いと感じるが、両者の役割分担はどのようになっているのか。

 

(高成田委員)

  • 今のところ、国が具体策を検討し、県は抽象的な意見が多いため、市が独自に出す復興案に対し異論は無いと思う。

 

(三部理事長)

  • 石巻の産業の復興に関してはどうか。

 

(高成田委員)

  • 各漁師単位で行うより、会社組織にて行う方が復興は早いと思う。組合単位よりは、公社等の組織単位の方が補助金も取りやすく復興が早くなると思う。古来の護送船団方式では早期の復興は出来ないと考える。

 

(三部理事長)

  • まちづくりへの実施を早めるポイントは何か。

 

(高橋委員)

  • やはり市が率先して市民を引っ張る事が重要と思う。石巻の豊かな資源を武器に仕掛け、市民の活動を活発にしなければならないと思う。

 

(石巻市長)

  • 地域住民の声は、仮設住宅を出来るだけ早く建築してほしいと言う声と、各地域に分散して建築してほしいという声とがある。(設置が遅くなってもよいので出来れば10戸単位で。)

 

(高成田委員)

  • 「まち」を考えた時、ある程度の集落(コミュニティー)がないと成立しないのではないか。

 

(三部理事長)

  • 福祉施設の観点からはどうか。

 

(高橋委員)

  • 人口自体が減少傾向であるため、施設が点在すると効率は落ちる。またコミュニティーの観点からも、まとまった方が良いと思う。よって仮に地域から離れてしまった住民へは、何らかの形で地元との関連を持たせることで、その地域に根ざしたものにつながるのではないかと思う。

 

(高成田委員)

  • 漁港に関しては、1ヵ所に集約させるのではなく、地域全体を15分圏内程度で内陸に計画するなど個々のエリアを大切にするべきと思う。

 

(志田委員)

  • 確かに過去にも、利便性だけを追求したまちづくりは、うまくいかなかった例があった。

 

(小野田委員)

  • 市は住民の意見をきめ細かく分析し、うまく整理、コントロールすることが重要と思う。

 

(高成田委員)

  • 外部参入者との連携をはかり個々のエリア毎にブランド品として生産し、若者を呼び込むことでまちの発展につながると思う。よって住民への説得も必要と思う。

 

(三部理事長)

  • 石巻産業振興としてはどう考えているか。

 

(産業部長)

  • 集約化を図る考えだが、国や県と地域住民の意見を調整する必要があると考える。また産業はスピードが重要であるが、被害の甚大さに難航している。様々な意見やギャップが絡んで決定困難。

 

(高成田委員)

  • 産業の復興はスピードが重要と思われるので、仮設的にでも復興(立ち上げ)してみる。そして、住民の動向や効率を見ながら、肉付け的な発展で良いのではないか。産業に関しては、とにかく今は少しでも早く動くべきあり、国とのつながりを今後一層強いものにし、市の意見が速やかに伝わり、かつ予算措置も速やかになるような流れをつくるべきであると思う。

 

以上

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