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平成28年度施政方針

更新日:2016年02月22日

はじめに

 平成28年「石巻市議会第1回定例会」に「平成28年度各種会計予算案並びに諸案件」を提案するに当たり、市政運営に取り組む所信の一端と施策の大要について御説明申し上げます。

 

 東日本大震災からの5年間、「雲外に蒼天あり」という信念の下、被災された方々の住宅再建、被災した各種基盤の整備、産業の再生などあらゆる復旧・復興に関わる各種事業に取り組んでまいりましたが、いまだに仮設住宅等で不自由な生活を余儀なくされ、これからの暮らしに不安を抱かれている市民が多い現状を思うと、さらなる復興事業の加速化に向け、迅速果断に取り組まなければならないと改めて決意する次第であります。

 また、本市の復旧・復興はこの5年間で着実に進んでおりますが、全国からの派遣職員の皆様を始め、全国そして世界中の皆様からの物心両面にわたる御協力、御支援により、今があることを忘れることなく、最大限の力を注いで取り組んでまいります。

 

 さて、東日本大震災で甚大な被害を受けた本市においては、人口減少に拍車が掛かり、昨年実施しました国勢調査の速報値によれば、本市の人口は14万7千236人と平成22年の国勢調査と比較すると1万3千590人、率にして8.45%の減少となりました。

 特に、雄勝、北上、牡鹿地区の人口減少は深刻な問題であり、これら半島部の人口減少を食い止めるため、各地区の拠点整備を始め、半島部各地区における防災集団移転促進事業や漁港の改修事業などを進めるとともに、内陸部の河北、河南、桃生地区においては、地域間の人口移動が進んでおりますことから、それらに対応した生活基盤等の整備を行い、コミュニティの再構築を進めながら、市内の均衡ある発展に努めてまいる所存であります。

 東日本大震災により本市は、依然として厳しい状況に置かれておりますが、持続可能な都市として発展するためには、経済基盤となる産業の創出や雇用の促進を図りながら、快適で住みやすく、市民の夢や希望を実現する「新しい石巻」の創造を目指して、不退転の覚悟をもって取り組んでまいります。

 国においては、アベノミクスの第二ステージとして、「新・三本の矢」を打ち出しており、第一の矢「希望を生み出す強い経済」では、これまでの三本の矢を束ねて一層強化したものであり、具体的な目標は戦後最大の名目GDP600兆円を2020年頃に達成するもので、その成長の果実を活用して、第二の矢の「夢をつむぐ子育て支援」、第三の矢の「安心につながる社会保障」を推進し、地方創生、国土強靭化、女性活用などの取り組みとあいまって、第二・第三の矢が「強い経済」にも寄与するメカニズムの構築を図るものとなっております。

 さらに、誰もが生きがいを持って、充実した生活を送ることができる「一億総活躍社会」の実現に向け、「新・三本の矢」と一体的に結合し、強い経済の実現、結婚・出産から子育てまでの切れ目のない支援、介護離職ゼロの実現に向けた環境づくりなどに必要な対策を推進することとしております。

 この取組は、本市のまち・ひと・しごと創生総合戦略と連動するものであることから、今後、新型交付金や少子化対策等の財源を有効に活用するとともに、国の動向を注視しながら本市の独自性のある施策を生み出し、事業に取り組んでまいります。

 

 平成27年度は、復興を確かなものにしていく再生期2年目の年として、生活再建の基礎となる住まいの再建や産業の再生に向けた基盤づくりを着実に進めることができた年であり、さらには、地域包括ケアなど本市の独自性を取り入れながら、少子化や人口減少対策として総合的な戦略に踏み出した一年であり、平成28年度以降の復興創生期間につながる重要な年となりました。

 具体には、新市街地全地区において新町名を決定し、11月には「まちびらき」を開催したほか、今年3月までに748区画の宅地の供給を行うとともに、あけぼの北、新渡波、新渡波西地区の宅地供給の完了を見込んでおります。

 さらに、半島部各地区における防災集団移転促進事業につきましても、46地区65団地、1,237区画のうち、3月までに47団地470区画が完成し、供給を開始する見込みとなっております。

 復興公営住宅につきましては、3月までに市街地で2,328戸、半島部で88戸の完成を見込んでいるほか、土地区画整理事業の進捗により多くの地区で宅地供給が進む予定であります。

 市民の生活や経済活動に欠かせない公共交通インフラの整備につきましては、5月の仙石線全線復旧、仙石東北ライン開通をはじめ、10月には三陸縦貫自動車道石巻女川インターの開通と一部4車線化の実現により、住民の交通の確保と交流、活性化につなげることができました。

 また、今年3月にはJR仙石線の新駅として「石巻あゆみ野駅」の開業を予定しており、新駅を拠点とした地域活性化に資するものと期待されます。

 水産業の復興につきましては、拠点となる水産物地方卸売市場石巻売場が9月に全面供用を開始したほか、牡鹿売場が今年3月に完成を予定しており、また、市の管理漁港34漁港のうち33漁港で工事に着手し、本市の基幹産業である水産業の更なる発展に向かって、進む体制が整いつつあります。

 また、災害時にも灯りと情報が途切れない安全・安心なまちづくりを進めるため、石巻市スマートコミュニティについて、新蛇田地区をモデルとして実施しておりましたが、その取組を象徴する、石巻蛇田太陽光発電所が今年3月から運転を開始する予定となっております。

 

 このように、平成27年度はこれまでの集中復興期間に取り組んできた様々な事業を着実に進めることができた年となりました。

 平成28年度は、本市の復興期間の折り返しの年であり、様々な復旧・復興事業を着実に進めるとともに、市民の皆様と共に未来を見据えたまちづくりに取り組む所存であります。

 

 それでは、平成28年度に重点的に取り組む施策の五つの柱について述べさせていただきます。

 まず、一つ目の「市民の暮らしの再生」についてでありますが、昨年度に引き続き、復興公営住宅を順次完成させ、入居を進めるとともに、土地区画整理事業における宅地の提供や、離半島部の防災集団移転促進事業での宅地引渡しも順次行う予定であり、生活再建の基礎となる「住まいの再建」の加速化に向け、全力で取り組んでまいります。

 さらに、市民の誰もが安心して健康かつ笑顔で暮らしていくためには、医療、福祉、介護に不安のない街づくりが必要であります。

 そのため、中心市街地の石巻駅周辺に行政、防災、医療、福祉及び交流の拠点整備を進めるとともに、総合支所を中心とした地域の拠点づくりを進め、交通網の構築と地域包括ケアシステムによるネットワーク化を図りながら、地域全体で支え合うまちづくりを推進してまいります。

 

 二つ目の「災害に強いまちづくり」についてでありますが、昨年も全国的に多くの自然災害に見舞われた年であり、初めての大雨特別警報が発表された9月11日の関東・東北豪雨による渋井川、吉田川の堤防決壊や、9月18日の大雨被害による雄勝地区の法面崩落などに強い危機感を抱きました。

 災害発生時の幹線輸送路や避難路の確保につきましては、「災害に強いまちづくり」における喫緊の課題であり、早急に進めてまいります。

 また、東日本大震災や全国各地で発生している大規模災害の教訓を踏まえ、地域社会の安全・安心な暮らしの実現のため、盤石の防災体制を構築し、自助、共助、公助に基づく、災害に強い安全で安心なまちづくりを推進してまいります。

 

 三つ目の「産業の再生と人材育成」についてでありますが、交通インフラの整備の進捗に伴い、市内外の人の流れが大きく変わり、交流人口の増加、地域の活性化につながる導線が確保されたことから、それらを最大限に生かしながら、企業誘致を始め、6次産業化の推進による販路拡大に向けたブランド力の向上や、新たな担い手を確保するための担い手センターの整備、産学官連携による各種創業支援に取り組むことにより、本市の強みである1次産業を核として2次、3次産業の活性化に努めていきたいと考えております。

 また、中心市街地のかわまち交流拠点と雄勝、牡鹿、北上地区の観光交流施設の整備を進め、市内全域の観光産業の活性化と地域交流を推進してまいります。

 

 四つ目の「子育てしやすい環境づくり」についてでありますが、本市においては、若者の人口流出により、今後、地域経済や地域社会の停滞に深刻な問題を引き起こす恐れがあることから、結婚から子育てまでの切れ目のない支援や子どもたちの健全な育成のための支援について、ハード・ソフト両面から各種施策を実施し、子育てしやすい環境づくりを推進してまいります。

 

 五つ目の「絆と協働の共鳴社会づくり」についてでありますが、復興を進めていくためには、「人のつながり」を取り戻し、子どもや子育て世代、働き手世代、高齢者といった地域のあらゆる世代が連携してコミュニティの構築を進めていく必要があり、地域包括ケアシステムの理念に基づき、地域コミュニティの再構築や活性化に向けた支援を進めてまいります。

 このコミュニティを基盤として、高齢者が元気に地域社会に参加し、自律的、快活に暮らし続けられるまちづくりの実現を目指すとともに、安心して暮らすことのできる保健、福祉、医療、介護等の態勢を構築していくため、医療・福祉職の人材確保と人材育成を行うとともに、高齢者や被災者のみならず、子育て世代も含めた次世代型地域包括ケアシステムの基礎力づくりを推進してまいります。

 さらに、市民の心の豊かさや健康づくり、そして安らぎの空間の基盤となる場の整備を推進し、市民とともに市外からの来訪者が集い交流し、絆が深められる場の整備を推進してまいります。

 

 以上、五つの柱を中心に進めてまいりますが、市民や各種団体の協力、理解が必要であり、そして事業を確実に推進していくためのマンパワーの確保が不可欠でありますことから、引き続き全国の自治体、民間企業などからOBを含めた職員の支援を求めるとともに、任期付職員の採用や再任用職員の活用を図りながら、着実な復興を目指してまいります。

 

重点的に取り組む施策

 それでは、平成28年度の主要な施策について申し上げます。

 本年度は、「復興・創生期間」がスタートする節目の年として、これまでの集中復興期間に取り組んできた様々な事業を着実に進めるとともに、まち・ひと・しごと創生に向けて各種施策に全力で取り組んでまいります。

 

1 市民の暮らしの再生

 初めに「市民の暮らしの再生」のための施策の展開として、「市民生活の復興に必要な基盤づくり」についてでありますが、新市街地につきましては、新町名も決まり、住宅再建も進んでいることから、移転される方々が未来に向け希望が持てる新たな市街地の形成を目指し、本年度は280区画を整備目標に順次宅地供給を行うとともに、既成市街地につきましても、新門脇、湊東、湊北、下釜第一及び中央一丁目において、430区画の宅地引渡しを行えるよう、区画整理事業を推進してまいります。

 また、半島部各地区における防災集団移転促進事業につきましては、安全な高台や内陸部への移転を推進するため、本年度につきましては、13団地、390区画を目標に宅地供給を進めてまいります。

 復興公営住宅につきましては、平成29年度までに全体計画戸数4,500戸を確保することとし、本年度につきましては、半島沿岸部で260戸、市街地で1,064戸の整備を進めるほか、既存借上型復興公営住宅の入居を開始し、一日も早い住宅供給を推進してまいります。

 また、被災された方々の住宅再建につきましては、引き続き本市独自の支援制度の活用を促進するとともに、土地区画整理事業により整備した未登録宅地について、災害危険区域外の被災者の方々等の移転先として提供してまいります。

 本市の津波復興拠点である石巻駅周辺につきましては、(仮称)防災センターや(仮称)ささえあいセンター、そして、市庁舎とこれらを結ぶ歩行者デッキの事業を推進してまいります。

 また、石巻駅前広場から小川町踏切までの南北間道路につきましては、石巻駅前の渋滞緩和対策や津波復興拠点の防災力の向上を図る重要な事業でありますことから、早期整備に向け取り組んでまいります。

 市街地の再開発事業につきましては、市街地再開発組合等との連携を図りながら、立町二丁目5番地区、中央一丁目14・15番地区の早期完成を目指すとともに、優良建築物等整備事業につきましても、地権者協議会等との連携を図りながら、事業化を推進してまいります。

 雄勝地区及び牡鹿地区拠点エリア整備事業につきましては、地区内の道路及び排水路の基盤整備工事に着手し、伝統産業と観光産業の復興、地域コミュニティの再生に資する施設の早期整備に向け取り組んでまいります。

 東日本大震災により被災した雄勝総合支所及び荻浜支所につきましては、被災地域のまちづくりの核となる施設でありますことから、公民館との複合施設として設計業務に取り組んでまいります。

 また、蛇田支所及び蛇田公民館の複合施設整備事業につきましては、蛇田地区で大幅な人口増加が見込まれていることから、それらを踏まえた適正な規模の施設整備を行うため、基本計画の策定に取り組んでまいります。

 

 次に「市民生活に密着した社会インフラの整備」についてでありますが、災害時における市民の迅速かつ安全な避難を可能とし、また、物流機能の強化による産業復興を図るためには、「災害に強い道路交通ネットワークの構築」が不可欠であることから、都市計画道路等の整備を進めてまいります。

 本年度におきましては、「御所入湊線」、「石巻工業港運河線」、「渡波稲井線」、「釜大街道線」、「(仮称)鎮守大橋」、「七窪蛇田線」について、早期完成を目指し、用地取得を進め工事を実施してまいります。

 また、公共交通の充実につきましては、JR東日本が実施する仙石東北ライン女川駅直通工事を支援し、新たなまちづくりが進む渡波地区を中心とした東部地区からの通勤・通学等、市民の日常生活における利便性の向上を図ります。

 さらに、路線バス等のバス交通につきましても、「石巻市総合交通戦略」に基づき、今後のまちづくりを考慮した路線再編を進めてまいります。

 離島航路につきましては、網地島、田代島の待合所整備を実施するとともに、新船建造について関係者との協議を進めてまいります。

 震災に伴う地盤沈下による排水不良対策につきましては、引き続き下水道事業団の協力を得ながら、準備の整った箇所から順次、排水ポンプ場や幹線管渠の整備に入り、浸水被害の防除に努めてまいります。

 鹿又地区の汚水処理につきましては、農業集落排水事業から公共下水道事業への切替えを行うことにしており、本年度から工事に着手してまいります。

 

 次に「市民が健康で暮らすための施策」についてでありますが、高齢者をはじめとした地域の支え合い体制につきましては、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け、生活支援・介護予防サービスの体制整備を図るとともに、住民が担い手として参加する住民主体の活動も含めて、多様な主体による介護予防サービスの提供体制を構築してまいります。

 石巻市立病院につきましては、本年9月1日の診療開始を目指すとともに、圏域の医療機関との連携強化により石巻医療圏における切れ目ない医療体制の構築を進めてまいります。

 また、東北薬科大学の医学部新設が昨年8月に正式認可され、本年4月から東北医科薬科大学としてスタートしますが、これに伴い、再建する石巻市立病院内に「石巻地域医療教育サテライトセンター」の設置が予定されておりますことから、同大学との連携を密にし、将来的な医師の確保、地域医療の充実に取り組んでまいります。

 夜間急患センターにつきましては、夜間や休日における初期救急医療に対する不安解消を図るため、石巻赤十字病院の敷地内に整備を進め、本年12月頃の開設を目指してまいります。

 また、平成23年10月より仮設で診療を行っている雄勝診療所につきましては、本年12月の新設移転を目指し整備を進めてまいります。

 老人福祉センター「寿楽荘」につきましては、健康の増進や教養の向上を図るとともに、レクリエーションの機会等を提供してまいりましたが、老朽化に伴い、新たな「寿楽荘」を旧市役所跡地に建設する復興公営住宅に併設し、本年度中の供用開始に向け整備を進めており、従来の利用に加えて高齢者と地域住民の交流促進を図ってまいります。

 国民健康保険被保険者に係る一部負担金の免除につきましては、仮設住宅等での生活の長期化や復興公営住宅等への転居により生活環境が大きく変化するなど、生活再建を支える健康維持が重要であることから、昨年度に引き続き継続してまいります。

 被災者の健康支援につきましては、関係機関と連携して、健康状態を把握し、健康悪化及び孤立の予防に努めるとともに、仮設住宅から移転された方々等に対しまして、地域の健康づくりリーダーの協力をいただきながら、健康づくりや参加者同士の交流等のコミュニティ支援を行うほか、商業施設において引き続き「まちの保健室」を開催し、生活習慣病の重症化予防と心身の健康づくりに努めてまいります。

 さらに、被災された方々の心の問題につきましても、うつ病予防や自殺予防を重点に専門機関と連携し、心のケアに努めてまいります。

 

2 災害に強いまちづくり

 

 続きまして「災害に強いまちづくり」のための施策の展開として、「市民が安心して生活するための防災対策」についてでありますが、災害時の被害を少しでも減らすためには、平常時の活動が重要であり、このため、東日本大震災の教訓を踏まえ、正しい知識と適切な判断力を兼ね備えた人材の育成が急務でありますことから、引き続き防災士養成講座を開催し、地域防災リーダーの育成を図るとともに、土砂災害や津波に対する市民の防災意識を啓発し、円滑な避難を確保するため、「土砂災害ハザードマップ」及び「津波ハザードマップ」を作成してまいります。

 また、地区住民の安全・安心を図るために、火災や各種災害に迅速に対応する防災活動の拠点として、新渡波西地区区画整理地内に(仮称)石巻東消防署及び雄勝地区に女川消防署雄勝出張所の整備を進めてまいります。

 消防団につきましては、火災の鎮圧や災害時における地域防災の要となる存在であることから、今後も消防団への加入促進及び装備の充実強化を図ってまいります。

 防災拠点の機能を有する石巻市総合運動公園につきましては、平常時は緑につつまれた市民の憩いの場やスポーツ活動による交流の場として、災害時には、市民の避難、救援活動などの機能を有する拠点として整備を進めてまいります。

 防災マリーナにつきましては、津波等の災害時に被害増幅のおそれがある河川内の係留船問題を解消し、また、隣接する復興祈念公園や離島航路発着場とともに、石巻・牡鹿観光の中継点及び海や川と親しむウォーターフロント拠点を創出するものとして、整備を進めてまいります。

 湊・渡波地区に整備する防災緑地につきましては、安全な住宅地の形成を推進するための多重防御施設として津波の減衰機能を担っていることから、市民が安心して住宅再建できるよう、本年度から工事に着手してまいります。

 また、漁港区域内の海岸保全施設の復旧につきましては、地域住民の生命、財産を保全するため、関係機関と調整を図りながら、計画的に取り組んでまいります。

 「環境にやさしく、災害時にも灯りと情報が途切れない安全・安心なまちづくり」の実現のため太陽光発電設備、蓄電システム、エネルギーマネジメントシステムの公共施設への設置や、住宅等への設置支援を推進してまいります。

 また、防災教育の充実につきましては、地域の実情やあらゆる災害に応じた小・中学校用の「防災教育副読本」を活用し、児童生徒の災害対応力の育成を図ってまいります。

3 産業の再生と人材育成

 続きまして「産業の再生と人材育成」のための施策の展開として、「産業の復興に向けた基盤づくり」についてでありますが、水産振興の拠点施設となる(仮称)石巻市水産総合振興センターにつきましては、昨年完成した新魚市場の背後地に本年度中の完成を目指して整備してまいります。

 また、魚町水産加工団地につきましては、民有地の沈下地盤の嵩上げ工事が終了し、水産加工関連施設の復旧整備が進んできておりますが、水産加工排水処理施設や汚水管の本格的な復旧工事を継続的に実施してまいります。

 漁港施設及び漁港施設用地の復旧につきましては、漁業活動の早期再開や漁船の安全利用など震災前の機能を回復するよう、漁港利用者などと調整を図りながら、早期完成を目指し計画的に工事を進めてまいります。

 また、離半島部で被災した漁業集落につきましては、排水不良を解消するための地盤嵩上げを始め、道路、排水路や水産関係用地など、漁業生産基盤の整備を進めてまいります。

 牡鹿・後川さけ人工ふ化場につきましては、安定的に稚魚を生育できる施設整備を進めるほか、北上川のベッコウシジミの資源回復を図るため、引き続き稚貝の放流を支援してまいります。

 農業の振興につきましては、引き続き農地集積と集約化を進め、担い手への生産機材の導入等に対する助成を行うとともに、被災農地の早期復旧に努め、営農再開に必要な農業用施設等の復旧を支援し、被災農業者の負担軽減を図ってまいります。

 北上地区において取り組んでおります「次世代施設園芸導入加速化支援事業」につきましては、本年度からの栽培開始を目指し、事業を推進してまいります。

 被災企業の移転用地として整備を進めておりました「(仮称)須江産業用地」につきましては、本年度から全面供用を開始するとともに、「(仮称)不動町産業用地」につきましても、早期の完成と分譲開始を目指してまいります。

 さらに、産業の集積地として整備を進めております湊西地区に加え、上釜南部及び下釜南部地区につきましても、石巻港背後地の産業集積ゾーンとして、産業の活性化や雇用の場の確保を図るため、本格的に工事に着手してまいります。

 また、防災集団移転事業等により取得した土地や公共施設跡地等の有効活用を図るため、低平地の嵩上げ工事が完了した土地も含めて、売払い処分や貸付けを行ってまいります。

 造船業につきましては、基幹産業である水産業を支える重要な役割を担っておりますことから、造船業等集約化支援事業により、造船各社の早期復興に向けた支援を行ってまいります。

 

 次に「産業の育成支援と雇用対策」についてでありますが、石巻市6次産業化・地産地消推進センターを中心に、地域資源を活用した新商品の開発や販路拡大、ブランド力向上のため、担い手となる人材育成や事業化支援等を進めるとともに、「石巻市6次産業化・地産地消推進助成金制度」により、1次・2次・3次産業がネットワークを形成して取り組むプロジェクトに対して、6次産業化並びに地産地消の推進を支援してまいります。

 さらに、漁業従事者の減少は、震災の影響もあり、非常に深刻な状況であり、新たな担い手を確保することが必要となっておりますことから、担い手確保のための活動や就業希望者への研修等へ支援を行うとともに、被災により新たな住居の確保が難しい半島部へのシェアハウス機能を持った担い手センターの整備を行ってまいります。

 水産加工業につきましては、震災で失った販路を十分に回復することができず、従業員の不足もあって厳しい状況が続いておりますことから、海外市場における販路の開拓を通して、一層の輸出数量及び輸出品目の拡大を目指す取組や、輸出に必要となる衛生管理基準の向上に向けた取組に対し、引き続き支援を実施してまいります。

 また、地域特性を生かして野菜や果実等を新たな特産品として地域の宝となるように研究・開発を行ってまいります。

 畜産業につきましては、「茂洋の子、勝洋」をはじめとする宮城県基幹種雄牛を活用し、引き続き、いしのまき産和牛のブランド化を図るとともに、平成29年に開催される全国和牛能力共進会宮城大会に向けて出品する和牛への助成を行い、優良和牛生産地としての地位が確立できるよう取り組んでまいります。

 創業支援につきましては、地元経済団体や金融機関、民間事業者等の産業支援関係機関と連携しながら、創業に関する知識を身につけるセミナーの開催等に取り組むとともに、本市独自の補助制度により、創業等に要する経費の一部を補助することで創業を促すほか、昨年度から開始した創業ビジネスグランプリを継続して開催することで、創業しやすい環境を整備してまいります。

 企業支援につきましても、国の「震災復興特区」制度や本市の「産業創造助成金」等を活用し、引き続き地元被災企業を中心に継続した支援を行うとともに、雇用の確保や産業の活性化に努めてまいります。

 また、震災により被害を受けた中小企業者の支援につきましては、中小企業復旧支援事業、融資あっせん制度の災害関連枠及び緊急経済対策等保証料補給事業を引き続き実施し、事業の再開及び経営の安定を図ってまいります。

 雇用対策につきましては、産業政策と一体となって雇用面からの支援を行う事業復興型雇用創出事業を実施し、安定的な雇用と地域の中核となる産業や経済の活性化に資する雇用の創出を図ってまいります。

 また、オフィス以外の自宅等でパソコン、インターネットを活用したテレワーク事業を進め、育児や介護など、個々人の事情に対応した柔軟な就労環境を提供してまいります。

 

 次に「観光産業の振興」についてでありますが、中心市街地の賑わいの創出に向けて、中央二丁目地区の旧北上川沿いに、「かわまち交流拠点」として、農林水産物等の地域資源を提供する商業施設と市民と観光客が交流する公共施設等を一体的に整備してまいります。

 雄勝地区拠点エリアにつきましては、持続可能な地域として活性化を図っていくため、魅力的な観光資源でもある雄勝硯を活用した観光施設と地域産品等を提供する商業施設、更に地域住民等が交流できる観光物産交流拠点の整備を推進してまいります。

 牡鹿地区拠点エリアにつきましては、鮎川浜の海の賑わいを再生するため、捕鯨文化の展示施設と商業施設等を集約した牡鹿地区の観光物産交流拠点として整備を推進してまいります。

 北上地区エリアにつきましては、豊富な資源と地場産品のPRを行い、地域の交流人口の増加を図るため、北上フィールドミュージアム内に観光物産交流施設の整備に着手してまいります。

 また、白浜海水浴場につきましては、トイレ・シャワー棟など附帯施設の復旧、バーベキュー施設を備えたデイキャンプ場、ビーチパーク、多目的広場の整備を進め、北上地区の観光振興施設として早期復旧を目指してまいります。

 金華山に係る整備につきましては、本年夏の観光シーズン前に休憩所を供用開始できるよう進めるとともに、観光客が安心して観光できる島内道路の整備を進めてまいります。

 

4 子育てしやすい環境づくり

 

 続きまして「子育てしやすい環境づくり」のための施策の展開として、「結婚から子育てまでの切れ目ない支援」についてでありますが、少子化対策の一環として未婚者の出会いの場を創出するため、昨年度実施した「婚活事業」とあわせて、結婚の前段として出会いのきっかけとなる「恋活事業」を実施し、若者の結婚希望が叶えられるよう支援してまいります。

 安心して子どもを産み育てられる石巻を目指し、不妊治療を受けている夫婦に対する助成事業を継続し、経済的、精神的な負担の軽減を図り、治療を受けやすい環境整備に努めてまいります。

 また、妊娠期における歯科検診や歯科教室を実施するとともに、妊娠期から子育て期に渡る、切れ目のない支援のため、助産師による妊産婦個別相談のほか、産前産後の心とからだのトータルケア推進事業を拡充してまいります。

 子育て世代への支援体制を強化するため、地域の身近なところで気軽に利用できる相談支援及び関係機関との連携強化に向けた取組である「子育て世代包括支援センター」の体制づくりを進めてまいります。

 さらに、父親の育児参加を啓発するため、母子健康手帳交付時に「石巻版父子手帳」の配付を実施してまいります。

 

 次に「子どもたちの健全な育成のための支援」についてでありますが、被災した保育所のうち門脇・大街道、渡波、雄勝保育所の3か所の復旧工事が完成予定となっており、平成29年4月の開所に向け準備を進めているほか、民間施設の整備を促進しながら、地域の保育環境整備及び待機児童の解消を図ってまいります。

 また、放課後児童クラブにつきましては、児童が放課後等を安全・安心に過ごすことができる居場所として必要なことから、入級希望を踏まえた施設整備を進めてまいります。

 渡波中学校及び雄勝地区統合小中学校につきましては、平成29年4月の開校に向けて建設工事を進めてまいります。

 また、学校校舎等の安全対策につきましては、引き続き老朽化対策事業に取り組み、児童生徒が安心して学べる良好な教育環境づくりを推進してまいります。

 経済的理由により修学困難な生徒及び学生への支援につきましては、引き続き奨学金貸与事業を実施し、有能な人材の育成を図ってまいります。

 また、子どもに対し必要な医療機会の確保を図るため、子ども医療費助成対象年齢を、通院は中学3年生まで拡大するとともに、医療費負担の大きい入院は所得制限を撤廃して子育てしやすい環境づくりを推進してまいります。

 さらに、生活困窮者の自立を促進するため、新たに「生活困窮世帯の子どもの学習支援事業」を実施し、生活困窮世帯の子ども及びその保護者に対し、養育相談、子どもの進学や学び直しの機会の提供などの支援を行ってまいります。

 児童生徒に、科学に対する興味・関心を膨らませる機会を与え、理科教育の充実を図るため、小中学校への巡回科学教室などを行うサイエンスラボ事業に取り組んでまいります。

 また、学校図書館の運営につきましては、モデル的に小中学校6校に学校司書を配置し、児童生徒及び教員による利活用を一層進めてまいります。

 (仮称)石巻東学校給食センターにつきましては、本市では初めてとなる食物アレルギーにも対応した給食を提供してまいります。

 震災後の家庭環境の変化もあり、不登校、いじめ、暴力行為、児童虐待など生徒指導上の問題は複雑化、深刻化し、重大な教育課題となっております。これらの課題解決に当たっては、学校の教職員だけではなく専門的な知識、技術をもつスクールソーシャルワーカーを配置し、児童生徒の置かれた様々な環境に働きかけて支援を行い、問題の解決を図ってまいります。

 また、いじめや不登校などの問題行動や震災後の心のケアに対応するため、スクールカウンセラーを希望する全ての小中学校及び市立高等学校に配置し、更なる教育相談体制の充実を図り、問題行動等の未然防止や震災後のPTSDなどの症状をもつ児童生徒の心の安定に向けた取組を進めてまいります。

 さらに、震災により児童生徒等を亡くされた御遺族の方々は、5年を経ようとしている今もなお、心の傷が癒えることのない日々を過ごされております。

 このため、平成26年度から宮城県教育委員会と協力して「石巻市震災心の支援室」を設置し、個別訪問や電話、来室による面談等を実施しておりますが、本年度も引き続き、御遺族の皆様の心の安定に寄与できるよう、サポートしてまいります。

 通常の学級に在籍し、支援が必要とされる児童生徒への個別の支援と学級全体の指導の充実を図るため、特別支援教育支援員の配置を推進します。

 学校・家庭・地域の連携を図りながら、各学校等の保護者を対象とした「家庭教育学級開設事業」を展開することにより、親の役割や子どもの発達段階に応じた子育てなど、家庭教育に関する学習の機会を提供し、家庭の教育力の向上に努めてまいります。

 さらに、東日本大震災後に、子育てサポーターなど地域のボランティアにより組織した「家庭教育支援チーム」や関係機関、団体等と連携し、孤立して地域とのコミュニケーションが図れない保護者や子育てに不安をもつ保護者に対する支援を引き続き行ってまいります。

5 絆と協働の共鳴社会づくり

 続きまして「絆と協働の共鳴社会づくり」のための施策の展開として、「地域包括ケアの推進」についてでありますが、復興公営住宅への転居や防災集団移転により重要性を増すことから、市民主体の健康づくりやコミュニティの形成を推進してまいります。

 また、地域包括ケアの普及啓発のための研修会等の開催のほか、本市の持つ被災地としての経験や取組を軸に、「石巻市地域医療福祉セミナー」など、医療・福祉における人材の交流事業を継続的に展開し、中長期的な医療・福祉職の人材不足解消に努めてまいります。

 さらに、離半島部において、利用者の健康的な生活の助長、社会的孤立感の解消、心身機能の維持向上を図ることを目的に、国の福祉施策でも注目されている共生型のサービスとして、高齢者のみならず、障がい者や子ども等も対象とした通所によるサービスを提供し、多様な保健・福祉を必要とする人たちの居場所の確保と見守り等を行ってまいります。

 

 次に「地域コミュニティの再生」についてでありますが、町内会や行政区等による積極的な地域づくりを支援するため、引き続き「コミュニティ形成支援事業」及び「復興公営住宅コミュニティ促進事業」を推進するとともに、NPO等によるコミュニティづくり支援として「地域づくりコーディネート事業」を継続してまいります。

 さらに、住民の連携意識の醸成と自治意識の高揚を図るため、防災集団移転促進事業等に伴う「集会所建設費補助」を推進するとともに復興公営住宅の集会所を管理する町内会や団地会に対して初期備品の助成を行うことにより、地域の「絆」を強める環境づくりを引き続き支援してまいります。

 また、被災された方々の住まい、健康、コミュニティなどの再建を促進するとともに、仮設住宅入居者の安全安心を確保するために、防犯対策や孤立防止のためのコミュニティ維持等を目的として、入居率が低下した仮設住宅団地などの集約化に取り組んでまいります。

 

 次に「定住・移住・交流の促進」についてでありますが、だれもが地域で安心して暮らせるよう、保健、福祉、医療、介護等の支援・サービスが包括的に提供される「地域包括ケアシステム」を推進するにあたり、医療・介護分野の人材確保は、非常に重要な課題でありますことから、新たに「奨学金返還支援事業」を実施し、医療・介護分野に係る専門職員の人材確保と定住を促進してまいります。

 本市への移住を考えている方に対し、移住に関する様々な情報提供、相談対応や移住イベントへの参加等のPRを行いながら、移住者への継続的なフォローも実施する「移住コンシェルジュ」を設置するとともに、空き家等の有効活用を支援する補助金の交付を行い、確実な定住へつなげてまいります。

 さらに、人材不足が叫ばれる若手ITクリエイターや女性プログラマー等、IT関連の仕事に興味を抱く若者が地元に残れる選択肢を増やすため、本市の強みである情報通信網を生かし、現在利用されていない空き家等を活用した事業の支援を行い、地方創生に向けた新しいひとの流れを呼び込んでまいります。

 南浜地区の復興祈念公園につきましては、国・県・市の協同により、東日本大震災で犠牲となった全ての生命(いのち)に対する追悼と鎮魂の場となるとともに、被災の実情と教訓を後世に伝承する場、復興の象徴としてメッセージを国内外に発信する場となるよう公園整備に取り組んでまいります。

 また、中瀬地区の公園につきましては、有識者による計画検討会などを行い、市街地部における貴重なオープンスペースであることや、市内外の交流の要となる位置関係であることを踏まえ、公園整備に取り組んでまいります。

 いしのまき水辺の緑のプロムナード整備につきましては、旧北上川河口部で進められている堤防整備や市街地再開発事業、区画整理事業等と連携した整備を進め、地域住民の安全・安心はもとより、市内外から来訪者が集い交流する賑わいと安らぎの空間を創出し、川とともに生きる石巻らしい復興まちづくりを目指してまいります。

 震災により被災した市民会館と文化センターにつきましては、本市の文化活動等の拠点となる博物館機能と文化ホール機能を併せ持つ複合文化施設を整備するため、基本設計に着手してまいります。

 また、本市の貴重な歴史的建造物であり、石巻市指定文化財に指定しております旧ハリストス正教会教会堂及び旧観慶丸商店につきましては、市民共有の財産として保存活用するため、整備を進めてまいります。

 また、本市は震災における国内最大の被災地であることから、内外に向けた防災教育の推進と震災を風化させないよう、防災意識の啓発を目的とした修学旅行の誘致活動を進めてまいります。

 広域連携による観光交流事業として復興支援を目的に開催される「ツール・ド・東北」につきましては、全国各地や海外からも多くの皆様に参加いただいておりますことから、「感謝の心で、最高のおもてなし」ができるよう、更なる事業の発展に向け、官民連携体制の強化を図ってまいります。

 また、港湾利用促進による地域の活性化と観光振興を図るため、大型客船等の寄港誘致活動を継続し、港の振興と賑わいを創出してまいります。

 また、スポーツの振興と地域の活性化を図るため、関係団体や関係機関との協働により、2019年ラグビーワールドカップ代表チームのキャンプ誘致や2020年東京オリンピック・パラリンピックに関連する事業への取組を始め、スポーツ事業の実施、拡大に努め、元気で活力あるまちづくりを目指してまいります。

 これからの交流人口の増加や地域振興を図るためには、着地型観光ビジネスモデルの開発が必要であり、マーケティング機能やマネジメントできる「石巻版DMO」の設立に向け研究を進めてまいります。

 

 

むすび

 

 次に、平成28年度の予算編成について申し上げます。

 平成28年度は、「震災復興基本計画」に掲げる「再生期」の3年目であり、再生期4年間の折り返しを過ぎ、次の発展期へ引き継ぐ大事な年度となります。

 平成27年度においては、新市街地における宅地供給等が進み、生活の再建の基礎となる「住まいの再建」が本格化いたしました。

 平成28年度は、須江地区及び不動町地区の産業団地の本格的な供給が始まるなど、更なる産業の活性化によって安心して働くことのできる環境を整えるとともに、次代を担う人づくりを進め、市民の皆様とともに未来を創りあげるため、「みらい創生予算」を編成いたしました。

 この結果、平成28年度予算は、

 一般会計で2,215億円、

 土地取得特別会計を始めとする11特別会計で774億円、

 病院事業会計で109億円、

 全会計の総額で3,098億円でございます。

 なお、本市の財政運営は、新たに「復興・創生期間」が始まることにより、復興事業の一部においては地方負担も求められるほか、合併算定替の段階的縮減も見込まれております。  

 一方で、国勢調査人口の減少に伴う普通交付税の減少対策につきましては、議員の皆様方と一体となり政府要望を続けてきた結果、被災自治体等における国勢調査人口の緩和対策が取られ、人口減少による財政運営への大きな影響は回避されました。しかし、人口を段階的に引き下げていくことによって、徐々に地方交付税の交付額は減少していくことになり、厳しい財政運営は今後も続くものと考えております。

 今後も引き続き「復興事業への重点化」を継続することはもとより、復興後も安定かつ持続的な財政運営が図られるよう財政の健全性の確保にも留意し、経常的経費の抑制とあわせ、「震災復興基本計画」以外の事業は厳選して取り組むなど、施策の厳しい選択を継続する必要があると考えております。

 組織機構の見直しにつきましては、多くの復旧・復興事業が具体的に事業化され、各種工事等が進んできている状況を踏まえ、様々な復興事業等の進捗状況にあわせた組織体制を確立していく必要があります。

 このため、半島拠点整備事業の本格化や仮設住宅の集約に向けた組織体制の強化を図るほか、少子化対策等をはじめとする子育て支援事業を推進するための組織体制を確立してまいります。

 

 以上が平成28年度に臨む私の基本姿勢と平成28年度の予算案であります。

 

 本年度は、石巻市震災復興基本計画10年間の折り返しの初年度であり、国においても「復興・創生期間」初年度となるなど、復興は新たなステージを迎える年となります。

 震災からの5年間、私たちは幾多の混乱や辛苦を経験しながらも、全世界からの心温まる物心両面にわたる御支援の下、様々な苦難を乗り越えて今を迎えています。

 震災からの復興に加え、人口減少など取り組むべき課題が山積しておりますが、私自身、復興再生期の更に先の「新しい石巻」の発展を見据え、最大限の力を注ぎ市政運営に当たってまいる所存であります。

 結びに、市民の皆様のお力添えと議員各位のより一層の御理解、御協力を賜りますよう衷心よりお願い申し上げまして、平成28年度の施政方針といたします。

 

お問い合わせ先

部署名:復興政策部 復興政策課
電話番号:0225-95-1111
内線番号:
政策管理担当 4215
政策調整担当 4218