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所信表明

更新日:2017年07月19日

平成29年石巻市議会第2回定例会(平成29年6月12日)

  本日ここに、平成29年「石巻市議会第2回定例会」の開会に当たり、3期目の市政運営について、市民の皆さま、そして議員各位に対し、私の所信を申し述べる機会をいただいたことは、誠に光栄であり、心より御礼申し上げます。 

 市長に就任して、早や8年間の歳月が流れました。その間、終始一貫市政を運営していく上で、「市民が、豊かな自然環境の中で、このまちに住むことに誇りを持ち、健康で楽しい、充実した人生を送ることができる舞台づくり」が私の使命であり、行政の役割であると考えております。この思いは、いささかも変わっておらず、今後もその実現に向け真摯に取り組んでまいります。
 私は、過日の選挙を通して、市民の皆さまから、震災からの復興を加速させてほしい、特に、半島沿岸部における拠点エリアの復興を加速させてほしいという多くの御意見をいただきました。改めて、復興事業のより一層の加速化と復興の進展に伴う新たな課題への対応、また、発展期に向けて事業の選択を行い、一日も早い復旧・復興を成し遂げる決意を新たにしたところであります。

 さて、これまで、被災された方々の住宅の再建を最優先課題として取り組んでまいりましたが、新市街地におきましては、全ての地区において宅地供給が完了するとともに、半島沿岸部におきましては、防災集団移転促進事業として、安全な高台や内陸部への移転を推進するため、宅地造成を進めてきており、本年度中に46地区65団地全てにおいて、完了する予定となっております。
 また、復興公営住宅につきましては、今年度末には、4,253戸が完成予定となっており、現在、再建意向調査に基づく整備戸数を精査し、早期に全ての住宅供給ができるように進めているところであります。住まいの再建のほか、生業の確保や、医療・福祉・教育、公共交通インフラ整備など、一歩一歩復興事業を着実に進め、新しい石巻の創造を目指して取り組んでまいりました。

 一方、本市は、震災からの復興に加えて、急激な人口減少社会を迎えております。持続可能な都市として発展していくために、私が描くまちづくりは、「市民の皆さんの元気な笑顔を取り戻し、未来につなぐまちづくり」であり、そのまちづくりを進める上で、「市民生活の復興」、「産業の再生と人材育成」、「市民主体による創造的なまちづくり」、「子育て環境の充実」、「地域活力の再生と創造」の五つの柱を基本姿勢として市政運営に当り、市民の皆さまとともに輝く石巻を築いてまいります。

 まず、一つ目の「市民生活の復興」についてでありますが、被災された方々の住まいの早期再建を図るため、防災集団移転促進事業や土地区画整理事業の早期完成を目指してまいります。また、いまだ多くの方々が仮設住宅等での生活を余儀なくされている現状を踏まえますと、一日も早く仮設住宅から恒久住宅へ移行できるように、被災された方々の現状等に応じたきめ細やかな支援を行うとともに、必要となる復興公営住宅の早期建設に取り組んでまいります。また、入居者がお互いに見守り、助け合い、高齢者がお一人でも、心も体も健康で安心して暮らせる共助型復興公営住宅の整備を推進してまいります。
 一方、震災による甚大な被害を受け、著しく人口が減少している半島沿岸部につきましては、遅れが生じている各拠点エリアの整備を加速させるとともに、漁業集落整備や低平地整備事業を推進してまいります。
 市民が、安全で安心して暮らせるためには、災害に強いまちづくりを進めることが必要であることから、災害時における市民の迅速かつ安全な避難を可能とする復興街路の整備等を進め、災害に強い道路交通ネットワークの構築を図ってまいります。
 また、現在進めている津波復興拠点整備事業につきましては、迅速な災害対応を行える環境整備のため、防災・減災に役立つICT技術を駆使したシステム活用による先進的な防災センターを構築するとともに、地域包括ケアの拠点となるささえあいセンターの整備を進めてまいります。
 さらに、震災に伴う地盤沈下による排水不良が深刻な状況となっており、応急的に仮設ポンプによる内水排除を行っていることから、強制排水施設等の整備を早急に進め、浸水被害の防除に努めてまいります。

 二つ目の「産業の再生と人材育成」についてでありますが、産業の活性化と雇用の確保を図るため、石巻漁港及び石巻港の背後地に産業集積ゾーンを形成し、産業系の区画整理事業の早期整備と併せて企業誘致に取り組むとともに、地域における創業者への支援を行い、創業しやすい環境の醸成を図ってまいります。
 また、復興の象徴として、産学官連携による石巻市北限オリーブプロジェクトを推進し、オリーブの特産化に向けた新たな取り組みを実施するとともに、付加価値の高い商品開発や販路開拓により産業の活性化を図ってまいります。
 また、震災で失った販路につきましては、十分に回復できていないことから、国内はもとより海外市場における販路の開拓を通して、一層の輸出数量及び輸出品目の拡大を目指す水産加工業者等の取り組みを、引き続き支援してまいります。
 さらに、第一次産業における担い手の減少及び高齢化による後継者不足は、深刻な状況であるため、就労希望者や移住者のための担い手センターの整備や担い手育成に対する支援を積極的に行ってまいります。

 三つ目の「市民主体による創造的なまちづくり」についてでありますが、被災された方々の恒久住宅への移行が進むにつれ、社会的孤立などの新たな課題が生じてきております。そのため、自治会や町内会等による住民主体の積極的な地域づくりや、NPOを含む多様な活動主体によるコミュニティづくりを支援してまいります。
 また、地域コミュニティ再生・形成の場として不可欠な、集会所に対する整備費用を助成し、地域コミュニティの基盤再生を引き続き支援してまいります。
 国では、地域住民や地域の多様な主体が「他人事」ではなく「我が事」として参画し、世代や分野を超えて「丸ごと」つながることで、住民一人ひとりが生きがいを持って、地域を共に創っていく地域共生社会を推進しております。これはまさに、本市が目指している地域包括ケアシステムでありますことから、高齢者のみならず、障がい者や子育て世代等も含めた次世代型地域包括ケアシステムの構築を推進してまいります。

 四つ目の「子育て環境の充実」についてでありますが、これからの新しい石巻を担っていただく若い世代の方々に、石巻を定住の地と選択していただくために、安心して子育てできる環境を整えることが必要と考えております。そのためには、結婚から子育てまでの切れ目ない支援が肝要であることから、少子化対策の一環として、婚活事業等を実施するほか、保健師等が乳児家庭を全戸訪問し、保健指導を行うとともに、出産祝い品を贈呈してまいります。
 また、子育てに関する悩みごとについて、相談窓口に助産師等の専門職員を配置し、子育て世代に寄り添ったサポートを実施してまいります。
 昨年実施した市民意識調査の結果において、女性が出産後も離職せずに働き続けるためには、子どもを預けられる環境の整備が必要であるという多くの意見が寄せられたことから、放課後児童クラブを段階的に整備するとともに、保育所待機児童の解消策として、民間事業者による保育所整備を推進してまいります。
 また、石巻専修大学を始め、保育士養成学校等との連携を更に強化するとともに、奨学金返還支援対象職種の拡大を図り、保育士の確保に努めてまいります。
 さらに、子育て世代の経済的負担を軽減するため、これまで設けていた中学3年生までの通院に係る医療費助成対象者の所得制限を撤廃するとともに、小学校入学祝金の支給対象者の拡大を図ってまいります。
 切れ目ない支援には、地域医療の充実が必要であることから、市立病院への小児科及び婦人科等の設置について取り組んでまいります。
 また、子どもたちが夢や希望をはぐくみ、未来を生き抜くために必要な確かな学力を身につけさせるために、教員の指導力向上、児童生徒の学習習慣の形成及び志を高める取り組みを実施してまいります。

 五つ目の「地域活力の再生と創造」についてでありますが、震災後これまで復旧・復興事業によるインフラ整備を中心に事業を展開してまいりましたが、これからは、新たな魅力と活力ある地域として生まれ変わり、発展していく時期でもあり、地域資源を最大限活用した観光事業等にいかにして取り組み、交流人口の拡大による、地域の活性化を実現させるかが重要であります。
 風光明媚な景色や名所のほか、多彩な資源を活用するとともに、石巻圏観光推進機構の取り組みを推進し、インバウンドを含む観光客の誘客を図ってまいります。
 一方、旧北上川の川沿いは、古くから川湊として市民に親しまれてきたことから、官民一体となり、川とまちを繋ぐ新たな空間と交流施設を整備し、市民や観光客が集える憩いの場を提供するとともに、中心市街地の賑わいを創出してまいります。
 また、ラグビーワールドカップ2019キャンプ地及び2020東京オリンピック事前キャンプ地並びに聖火リレー出発地の誘致や、リボーンアートフェスティバル2017及びツール・ド・東北の開催支援を行い、観光振興や地域の活性化を図ってまいります。
 「地域活力の再生」には、交流人口の拡大と併せて移住・定住を促進することが必要であり、移住対策事業を推進するとともに、地域おこし協力隊を設置し、市外からの有能な人材を積極的に受け入れ、本市への定住・定着に繋げてまいります。
 未曽有の震災を経験し、国内外から御支援をいただいた者にとって、震災の教訓を国内外や後世に伝えていくことは使命であります。そのため、国、県及び本市が進めている石巻南浜津波復興祈念公園の整備を行うほか、震災伝承計画を策定するとともに、旧門脇小学校校舎及び大川小学校旧校舎を震災遺構として保存してまいります。

 以上、五つの柱を中心に進めてまいりますが、復興事業を加速し、そして完結させ、人口減少に歯止めをかけて市域の均衡ある発展を実現させるためには、市民と一体となって取り組んでいくことが不可欠であります。

 私は、震災からの復興へ向け、全力で走り続けてまいりました。その道のりは、平坦な道のりではなく、道を切り拓き、走り出すと大きな壁がある、その繰り返しでありました。しかし、これまで幾度も大きな壁に直面しても、その度に議員を始め、市民の皆さまからの心強い力添えがあり、乗り越えることができました。復興完結というゴールに向け、ここからが正念場であります。私がこれまで培ってきた経験を生かし、勇気と知恵を振り絞り、骨身を惜しまず、この4年間で、必ず復興事業を完結させ、市民の暮らしと生きがい、地域をともに創っていく新しい石巻を目指し、取り組んでまいります。

 結びに、市民の皆さま並びに議員各位の一層の御理解と御支援を賜りますよう衷心よりお願い申し上げ、私の市政運営に対する所信表明とさせていただきます。

 

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