市長記者会見コメント(2011年4月29日)
石巻の都市基盤復興について
昨日4月28日は、発生から数えて49日目を迎えました。
現在、行方不明者の懸命な捜索活動や、被災者・避難者への支援を行っております。
今回、多くの犠牲者と甚大な被害という、これまで経験しなかった大規模自然災害に対し、まちは、電気・水道・ガス・通信・全ての機能が失われてしまいました。
また、市街地の多くが冠水し、災害対応ができない状況に追い込まれました。
この反省から、「災害に強いまちづくり」を目指すこととし、さらに、「新エネルギーを活かした循環型社会」「絆と協働の共鳴社会」という視点から、地域活性化を誘発するような「新たな石巻づくり」を進めて参りたいと考えております。
地震・津波による被害は、改めて説明するまでもありませんが、私は特に人的資源を失ったことに、大きな痛手を感じ、それが誠に残念でなりません。
今後も、「予想外」や「予期できない」という災害が発生するかもしれないという不安がある中で、「市民の命」は守るということが何よりも大切であると考えております。
まず、「地震に強いまちづくり」では
- 安全で安心できる住・職環境づくり
- 安全な避難所の確保
- 避難路・緊急輸送ネットワークの確保
この3つの方針を柱として、積極的に進めてまいります。
具体には、津波から堤防や高盛土の道路など、二重の防御で守るとともに、避難所や避難ビルへの迅速な避難を徹底したいと考えております。
そして避難所には、食料品等の防災備蓄のほか、情報収集・連絡がとれるよう、太陽光などの新エネルギーの導入を考えております。
また、市街地が浸水して救援・救護活動ができなかったという点を踏まえ、市街地を高盛土の道路でネットワークを形成して、迅速な救援・救護活動や孤立の解消を図れるようにして参りたいと考えております。
沿岸部につきましては、基本的に高台への住居移転を考えておりますが、養殖や漁業施設の多くが失われている中で、今後の生活も踏まえながら進めて参りたいと考えております。
次に、「新エネルギーを活かした循環型社会」では、近年、地球環境問題に対する市民の意識も高まり、太陽光、風力、波力などの新エネルギーを積極的に導入し、クリーンな地域社会形成に寄与すると共に、災害時には公共施設や避難所などの非常用電源としての機能を発揮させたいと考えております。
次に、「絆と協働の共鳴社会」では、地域での助け合いや支え合いは、安心感のある地域生活に大きな役割を果たしており、まちなか居住の推進など、高齢者と未来を担う子供たちとの交流を通じて、地域の人々がお互いに助け合い、共に支え合い、そして安全・安心な地域社会の形成を推進して参りたいと考えております。
なお、詳細につきましては、石巻市災害復興推進本部の専門部会で検討することとしておりますが、このような方針のもと、市民の皆様から御意見を伺いながら、魅力ある市街地の形成や良好な都市空間、景観に配慮したまちづくりを進めて参りますので、「新都市構想」の実現にむけて市民の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
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